新ビジネス案No.04 決算書庫.com

個人的な起業アイディアとしてはボツだが、どこかでは使えそうな起業アイディアの第4弾は、仮称「決算書庫.com*1」というウェブサービスだ。

この起業アイディアをボツにした理由は、私が株式関係のプロではないこと。また。個人投資家としても一時期は結構アクティブに売買していた時期もあったものの、最近ではインフレヘッジや長期投資としてしか株式投資を考えていなくて、株式投資関連のサイトを運営していく情熱を維持できる自信がないから。

ただ、株式関係は「情報のマネタイズ」が比較的やりやすい分野で、今回の内容に興味が持てた方は、実際にチャレンジしてみても面白いのではないかと思う。


このウェブサービスが提供するのは以下のような内容で考えている。

  1. 各上場企業がネット上などに出している、決算短信等に掲載されている財務諸表数値(B/S、P/L、CF計算書)と、決算予想数値を時系列に沿って集める。
  2. 上記をWeb2.0的に、APIを公開して、他のウェブサイトで、表やグラフとして利用できるようにする。(利用した場合はテキストリンクを1つ要求する)
  3. 各財務諸表の各項目に、ユーザがコメントを記載できるようにする。
  4. 新着情報のメール通知サービス。(企業サイトにPDF開示時点で速報。入力が完了したら正式報)

また「1」のデータ入力をやるのは大変なので、最初は日経225銘柄のみからスタートして、以下の若干CGM的な方法で、ユーザにデータ入力をやって貰う。

  • 入力してくれた人には、もれなく「リンク付き署名」+「サイト紹介記事(200文字まで)」を掲載するスペースをあげる。
  • 入力値が正しいことをチェックしてくれた人にも、先着3名まで「リンク付きミニアイコン*2
  • 上記に加えて、決算発表日から何日以内に入力するかを決めた上で、入力作業を入札方式で決める。(上限を1000円とかに決めて、一番安い値段で入札した人が入力作業を落札など)

日経225以外の銘柄については、ひとまず入力してくれる人は、ぜひということで開放しておいて、225銘柄でアクセスが増えて収益化の見込みが立つまでは放置おけば良いと思う。


この「決算書庫.com」の強みは、以下の通り

  1. ヤフーや四季報には載らない、細かいレベルの決算書の内容が閲覧できる。
  2. みんなが、決算書につけたコメントが見れる。(ニコニコ決算書?)
  3. 自分の企業分析結果をコメントとして、時系列順に残せる。
  4. データが蓄積されれば、決算数値の推移が見れる。グラフ化できる。ブログに貼れる。
  5. 決算発表が、多少の遅れはあるかもしれないが、メールで届く。
  6. 広告収入や、解析ツールの有償提供、証券会社やヤフーとのタイアップなど、マネタイズ要素が大きい。
  7. ユーザが収益予想値を入力して平均値を出すようにしたり、機能追加して発展できる余地は多くある。
  8. 有名になれば、企業のIR担当が直接入力してくれるようになるかもしれない。

私自身がアクティブに株式投資をしていた際に、決算数字推移に関しての特殊要因を調べてメモしても、半年後1年後にそのメモを再読することなく忘れてしまうことが多くて、これじゃプロと情報格差があるなと感じていた。その時、もしこんなサービスがあればいいのになぁ、と思ったのがこの起業アイディアを考えついたキッカケだ。


一方で「決算書庫.com」で起業するとした場合の弱点は、以下の通り。

  • 入力ミス等で情報の正確性に欠ける部分が出てくる場合があり、誤った情報が掲示されていた場合の対処が難しい。
  • 大手が後発で追従してきた場合、バイト動員等で、より正確で大量の情報を持ったサイトを作られる危険がある。ユーザの囲い込みが終了するか、ヤフーとの提携等ができるまでは危険。

シナジー面から考えると「みんなの株式」とかを運営している株式会社マスチューンさんがやるのが一番いいかもしれないが、株式投資に興味があってウェブ起業志望の方はやってみても面白いのではないかと思う。いかがだろう。

*1:探したら決算書.comが実在したので「庫」を付けてみた

*2:はてなダイアリーキーワードと同じ