日本で多数の電気店が経営破たんするという「すでに起こった未来」
極東ブログさんの北京オリンピックが終わったので、プラズマテレビを買ったという、ちょっとマッタリとしたエントリーを読んで思い出した。
ドラッカーの言う「すでに起こった未来」*1の1つとして、かなり高い確率で発生するだろうと考えたこと。それは、日本の多くの電気店が2012年頃に経営破たんするだろうということだ。
どうしてかと言うと、日本の個人消費を近年押し上げたのは、住宅投資を除けば、ケータイ、そして薄型テレビ。それが全て。
経済産業省が発表している統計情報に家庭電気製品の量販店月次販売統計調査というのがあって、この発表は2007年4月から始まったばかりなので、あまり長い時系列は追えないのだけど、薄型テレビは、まだ金額ベースでも前年比を越えている勢いがある。
単価はまだ下がるだろうけど、2011年のアナログ放送終了に向けて、まだまだ需要は伸び販売数量は伸びていくだろう。でも、アナログ放送終了後は、パッタリと売れ行きは鈍る。これは間違いないと思う。
薄型テレビのメーカーは海外にも販路はあるし、そもそも薄型テレビだけを作ってるわけではないので、まあ経営破たんまでは行かないだろう。でも、最近も新店を出している電気店業界は、逃げ道がない。大雑把に言って1/3の売上げを締めている薄型テレビ+ビデオレコーダの売上げが激減して、オーバーストア状態もあり競争力がない小型店や老朽店舗を中心に大幅に淘汰されるだろう。
細かいことを言うと、第2次ベビーブーマー世代(団塊ジュニア)の結婚ラッシュも終わるし、PCの単価は下がり続けるだろうし、価格COMのシェアは上がるだろうし、まあ逆風ばっかりだ。電気店の経営者の多くは気づいているだろうから正社員採用抑制してバイト比率を上げるとかしているとは思うけど、そもそもあまり余裕がないところも多い。
というわけで、電気店関係の株はタイミング良く売って、貯めたポイントとかも、あと2,3年のうちに使っておいた方がいいと思うのだけど、いかがだろう。
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