リスクがある究極の成果主義

下記ブログエントリで、「スモールビジネスによる脱日本依存」ってあるけど、ちょっとツッコミを入れつつ、前から書きたかったことを書いてみたい。

日本でしか生きていけないと将来破滅するリスクがあるので、世界中どこでも生きていける戦略のご紹介 - 分裂勘違い君劇場 by ふろむだ

日本人が海外で暮らしてみると、さまざまな小さなニッチビジネスのチャンスに気がつくことがあります。



たとえば、日本にはあって当たり前なのに、その国にはない商品やサービス。

それは、日本のやり方を現地方式にアレンジすれば、それなりに繁盛する商売ができるかもしれません。



あるいは逆に、その国のおもしろい商品やサービスで、アレンジすれば日本でもウケそうなもの。



もしくは、現地の安い人件費を利用して、何かを作らせ、日本に持ち込むというパターンもあるでしょう。

実際、ネパールに小さな工場をもっていて、そこで自分のデザインした服を作らせ、日本に輸入して販売しているという女性に会ったことがあります。



こういうビジネスのネタをみつけたとき、スモールビジネスを興すスキルを持っていると、そのチャンスを活かして、その国で商売をはじめることができたりします。


(中略)


思ったより反応が悪ければ、早期に撤退するか、あるいは、やり方を変えて再度トライしてみたりすればいいでしょう。



そして、スモールビジネスの醍醐味は、たまたま大ヒットしたときのうまみです。

日本のサラリーマンの頂点とも言える、上場企業の社長の年収でも、たかだか4000万円にしかなりません。

これに比べ、スモールビジネスをヒットさせた場合、実質的に年収1億円を優に越えてしまうということは、それほど珍しくないのです。

実際、ぼくの知り合いにもそういう人がいます。

「たかが自営業」とばかにできるようなもんでもないのです。

自営業は、あたると凄いんです。


会社勤めをしていれば、特に資本集約産業・知識集約産業であれば、会社が持つビジネスの土台がある状態で仕事ができる。さらに、優秀な同僚がいて、スキルを高めてくれたりノウハウを教えてくれることもあるだろう。会社名のブランドや、既に取引関係にある優良顧客から大きな仕事を受注できることもあるはずだ。

その分、給与はしれているかというと、必ずしもそうとも限らない。普通レベルのIT技術職では稀かもしれないが、特に営業職であれば、実績を上げれば、ボーナスがどんどん増えていく成果主義の会社は、特に外資系には多い。

(その分、個人and/or部署の実績が上がらなければクビになるが、一般にクビになる前に、別の外資系に転がり込むというルーティンがあるように思える)

一方で、起業するということは、本当の海抜ゼロメートルからの登山であり、全てが自分次第。成功すれば大きな収入が得られるが、ただ、失敗する人の方が多いのが実情であり、同年代の会社勤め以上の収入レベルを達成できる者ですら、稀とも言える。

成功に必要なのは、度胸、センス、スキル、人脈、偏執的な生存本能?、没頭するバイタリティー、何でも必要とも言えるし、結局はギャンブル的な要素、運・不運といった面も出てくる。

正直、「スモールビジネスを興すスキルを持っている」のは確か持っていた方がいいだろう。ただ、どうやってそれを身に付けるかと言うと、やっぱりスモールビジネスを興すしかない。それも、よほどのコネがあったり、しっかりしたアドバイザーを雇えない限り、いきなり海外で起業しても騙されるのがオチなので、まずは国内でやらないと苦しいだろう。

起業するってことは、究極の成果主義であり、自分に原因がない例えば「最悪なことに、間違った政策で、国全体が沈んでしまうようなことすらあります。」って時も、時流を読んでトレンドに先行して従業員を解雇して商売をたたむ度胸がなければ、結局破綻の責任を負わなければいけない危険性が高わけで、分裂勘違い君劇場にマジメにツッコミを入れても仕方ないかもしれないが、あたると凄いかもしれないが、外しても凄いわけで、明らかにリスクテイクな行動ということが言えると思う。

というわけで、id:fromdusktildawn氏の言う「将来破滅するリスク」に対抗する戦略としては、単に外資系に勤めてキャリアを積んで、英語を磨いてから海外に行く方が断然いいと思う。


ただ、リスクがあっても、究極の成果主義にチャレンジするスピリッツを持つ者だけが、起業して、度胸、センス、スキル、人脈、偏執的な生存本能、没頭するバイタリティーを駆使して、成功を目指せば良いのではないかと思う。