ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する―絶対に失敗しないビジネス経営哲学

このブログではBooksというカテゴリで、起業関連の本を紹介していきたい。

第一弾は、バラエティー路線だが、島田 紳助のビジネス哲学についての本。

純化すると、以下のような内容だ。

  • 人と同じことをしても儲からない。
  • 業界常識をやぶるけど理屈が通るような、儲けの仕組みを徹底的に考えろ
  • 従業員満足度が高くないと、顧客満足度なんか追えない
  • 顧客は払った金額については、シビアに損得を感じ取る
  • タレントショップといっても、宣伝効果はあるが、中身が伴わないと、あっという間に廃れる
  • (主に飲食店を新規出店してきた経験を元に)ビジネスの立ち上げは冒険だ!
  • (自分は別に本業があるし、飽きっぽいので)経営は、信用できる人間を見つけて任せるのが一番。むしろ、信用できる人間がいるから新規ビジネスを実行するスタンスである
  • お金儲けではなく、自分の賢さを証明するためや、仲間が増えたり、仲間と一緒に苦労して成長していくのが楽しいので、ビジネスの立ち上げをしている。

読んでいて、なるほどなと思えるところが多く、読みやすく中身も濃く、新規ビジネスを考えている人には特にお勧めだ。紳助自身の経験が多い飲食業での新規出店に偏るところがあるが、経営を考えるようなマネージャクラスの方にも、普通のビジネス書とは違う新鮮な視点が多くお勧めできる。

特に、最終章「お金と成功」の中の「冷静でさえあれば、視野は広くなる」と「心がひりひりするような不安と、頭が真っ白になる喜び」の2つの節には、紳助が感情を込めて語る、起業家に向けて贈る熱い言葉が詰まっている。

本書は中身が良いので、これは余談になるが、紳助が何かのポジショントークをしていないかと考えてみて、1つ気付いたことがある。文章が達者で騙されそうになるが、「お金儲けが好きで、いろいろサイドビジネスしてるのとちゃいまんねん」というアピールをしたいのが、本書の目的の1つに違いない。いろいろと学ばせて貰っておいてなんだが、「本当は、お金儲けも大好きなんでしょ。顔に出てまっせ」ってツッコミを入れておきたい。

  • 小飼 弾氏は高評価。「私が今年読んだビジネス本の中で、一番刺さった一冊」とのこと

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50866258.html:Title

  • 百式』ブログの中の人も高評価。「「うーむ!」と唸ってしまうポイント満載」

http://www.ideaxidea.com/archives/2008/01/post_332.html:Title